しんゆりシアター 劇団わが町 第10 回公演 『グスコーブドリの伝記』このイベントは終了しています
舞台・演劇
イベント概要
- 開催日
- 2021年2月5日(金) ~ 2021年2月7日(日)
- 開催時刻
- 2月5日(金)19:00開演/6日(土)13:00開演・18:00開演/7日(日)12:00開演・17:00開演
- 会場
- 川崎市アートセンター アルテリオ小劇場
- 会場所在地
- 神奈川県川崎市麻生区万福寺6丁目7-1
- 料金
- 一般2,700円 学生2,200円 小学生500円(全席指定・税込) <発売日> 2021年1月6日(水)
- 主催
- 川崎市アートセンター
- 詳細
- 「わが町今度なにやるの?」→「グスコーブドリの伝記。賢治が4人も出るよ。」→「え?何それ。それってどういう意味?」→「観に来ればわかるよ。」
『グスコーブドリの伝記』は、宮沢賢治作品の中で一番つまらない、と言った評論家がいます。その人に言わせると、あれほど珠玉のような言葉を紡ぎ、見事なファンタジーを繰り広げた作家が、この作品でだけはそうなっていない、と言うのです。しかし私は、うち続く冷害と干ばつに打ちのめされて、言葉を紡ぐゆとりも、ファンタジーを夢見るゆとりも失った、できそこないの農業教師としての賢治さんは、こう書かざるを得なかったのだと思います。父親からは「でくのぼう」と言われ、自分でも「でくのぼう」と称していた賢治さんが、血を吐く思いで、ギリギリのところで書いた作品だったのでしょう。
一九八二年の劇団えるむ初演の頃、劇中の賢治さんは一人でした。三十九年後の劇団わが町上演版は、劇中の賢治さんは四人になっています。作品を読み直せば読み直すほど、賢治さんについて調べれば調べるほど、一人ではおさまらなくなったのです。ということは、賢治さん、あなたは「でくのぼう」なんかじゃなく、四人分の(ひょっとするともっと多くの)人生を生きた巨大な人だったのではないでしょうか。
ふじたあさや
イベントに関する問い合わせ
- 問い合わせ先
- 川崎市アートセンター
- Eメール
- theatre@kawasaki-ac.jp
- ホームページ
- https://kawasaki-ac.jp/th/theater/detail.php?id=000389